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久元祐子
ソナタ楽章 ト短調 K(第6版)15p
作曲:W.A.モーツァルト
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| K.(第6版)15pは、72小節にも及ぶ、この楽譜帳の中でも長い部類に入る曲で、しかもト短調という緊迫感のある調で書かれている。この曲集には速度記号も強弱記号もないが、ト短調の和音がいきなり、おそらくはフォルテで鳴らされ、小節の後半は右手と左手がユニゾンで、1小節毎に半音ずつ降りてくる。しかも左手は、6つずつの8分音符が同音反復で鳴らされ、しかもそれが半音ずつ降りてくるのだから、冒頭から異様な緊張感が漲る(第1−5小節)。この動きは2回繰り返され、その後は、右手でトレモロが鳴らされ、冒頭の音型が変形して左手で繰り返される。後半の和声の変化も見事で、とても8歳の少年の作品とは思われない。後年の名作、ト短調K.183の交響曲の雰囲気を思わせるし、ソナタの最高傑作の1つ、ハ短調K.457の中の音型に類似した動きも見られる。執拗な音型の繰り返しは、もしかしたらパリで出会ったショーベルトの影響かもしれない。
(久元さんのホームページより) ピアニストである久元さんは著作家としても話題の方です。久元さんの新しいホームページには興味深いエッセイなどが沢山あります。ピアノを弾く人やモーツァルトが好きな方は見逃せないサイトです。 |